2018-01-01から1年間の記事一覧

「悪と全体主義」(仲正昌樹」

ハンナ・アーレント。ナチスによるユダヤ人大量虐殺の問題に取り組んだことで有名であるが、そんなアーレントの著作から「悪と全体主義」を唱える展開は、擬似宗教的世界観に呑み込まれない思考法の重要性を考える上でも非常に勉強になる一冊である。 アイヒ…

「世界史のなかの日本史」(半藤一利)

昭和の日をまたいで読むことになった「世界史のなかの日本史」。著者の半藤一利に昭和を語らせたら右に出る者はいないであろう。 スターリンとヒトラー。この二人の非人間的で極悪な指導者が、二十世紀の世界歴史上にわずかに姿を示してきたのは、ほとんど昭…

「「石油」の終わり エネルギー大転換」 (松尾博文)

「石油」の終わり。電気自動車も現実となっている現状で、そう遠くない未来に価値が下がる「石油」。そんな今後のエネルギーを考えさせられた一冊である。 日本は中東に原油の8割を依存する。オイルショックで痛い目にあったはずの日本は、混迷を増す中東に…

「日本史のツボ」(本郷和人)

年齢を重ねたせいか、最近は歴史に興味を持つようになった。そんな日本史をコンパクトにまとめたのが「日本史のツボ」。7つのツボをおさえれば、歴史の流れがつかめるという一冊。7つのツボとは、天皇、宗教、土地、軍事、地域、女性、経済のことである。 …

「万事正解」(角野卓造)

渋い劇団俳優・角野卓造。近藤春菜の父ではない。「渡る世間は鬼ばかり」に出てくる役の印象が強いが、この「万事正解」、前向きな人生で読んでて楽しませてくれる。 最初は酒呑みのお話。居酒屋はひとりにかぎるといい、初めてのお店に行く時は「口開け」を…

「一発触発の世界」(佐藤優)

地政学リスク。隣国の北朝鮮が怪しい動きをしている状況ではしっかりと見極めないといけないリスク。そんな地政学リスクを知るのにいつも大いに役立つ佐藤優氏の著書。今回はそんな彼の著書「一触即発の世界」を読んだ。 目次を眺めても、米朝開戦の可能性や…